箱木千年家を訪ねて。

今日は午前中に現場の確認をしまして、少し時間が取れましたので、
「箱木千年家」へ勉強に出かけました。

神戸市北区山田町衝原字道南1−4 「箱木千年家」 重要文化財です。
ダムの建設に伴い、水没するため、移築されて現在の場所にあります。

私は学生の時に民家同好会に入っていまして、林野全考先生のもとで教わりました。
昭和44年頃です。先生から何度も何度も「箱木の千年家」を見ておくように言われましたが、・・・やっと実現しました。当時はバスで1時間に1本あるか無い様な地域でしたから、足がすくみました。
案内文に記載されている(浅野 清先生)のもとへ、林野先生の連絡係的な事をさせられていました。今で言うパシリです。FAXやコピー機、電卓が無い時代でした。
その御蔭で両先生から可愛がられました。とても勉強になりました。

又、豊中市服部緑地公園内にある「民家集落」では、学生時代に毎週日曜日に野帳とスケールを持って、先輩の指導のもとで1軒ずつ実測した事を思い出しました。

先日、古民家鑑定書のテキストを読んでいますと、最近の古民家は築後50年〜60年の
建物を古民家と言っています。

研究室での民家の調査は「文化財」を対象にしていましたから、大きな隔たりがあるのでしょう。

日本の風土に合った民家を見直す時期でもあります。

以下は今日の写真です。

当時は鉋や鋸がありませんでしたので、「チョウナ」等で板を加工していました。
又、「ヘギ」と言う手法で板を加工したとも言われています。

内部の小屋組みですが、とても室町時代とは思えません。
本当に昔の職人技は凄いと思いました。


この小屋組みの材木に今ではタブーとなっている「逆木」を使用していますが、
なぜでしょう?
[この画像にケラレ現象が出ています。すみません]

このダム建設で、クローズアップされました。

駐車場は無料です。入口のそばに食堂があります。
うどん定食が500円でして、懐かしい味でした。
ご飯もとても美味しくて、良かったです。